更新日:2015,05,28,Thursday 更新者:ezawa
前回予告したように今回は出張(旅行)した際に利用した宿について・・・・
ということで出張ブログです。
申し訳ございません・・・。出張ブログです・・・。まじめなビジネスマンの方はここから下は全くお仕事に関係ないので・・・・
お忙しいお仕事の合間の休憩にどうぞ・・・
最近、仕事の事ちょっとしか書いていないでしょ
・・・・一般のビジネスマンが出張する際よく利用するのが「楽天トラベル」だったり「じゃらん」だったりの宿検索です。
私が酒田市に出かけた際は、今までは、スパガーデン経由の日和山公園駐車場・・・
それは宿泊って言いません。野宿です
・・・だったのですが、私以外の社員が酒田市へ表敬訪問した際に初めて若●旅館を利用して、「大変良かった」と言う評価でしたので私も早く到着することが可能な場合は同様に宿泊しました。
ところが前回は「酒田祭り」の日程でしたので「満室・・・・」でした。
で、楽天トラベル宿検索で初めて他の宿を・・・・
「●上●旅館・・・」ってのが市内中心部にありました。
楽天トラベルは食べログなんかと同様に利用者の評価が点数化されています。
私はまぁそう言うのは全く当てにしないし、評価もしない、という「参考のために見るだけ」だったのですが、やたらと高評価・・・。
まぁ高評価はそれほど興味をそそられなかったのですが、 「日本ボロ宿紀行2」 という本に掲載されているというのが気になりました。
これは「すぐ調べる課」としては調査しなければ・・・・。
で、行ってきました。
部屋は一番人気の3階の四畳半二間です。
主人の案内に従い、現代の階段幅の1/3で松本城天守閣の傾斜並の階段を登ると・・・・
荷物もって登れないですよね。
「えー登れませんとも、でもノープロブレム」
登ると部屋です。
二間続きですが、躙戸(にじりど)を思わせるちょっと低い襖で繫がっています。
でも、躙戸(にじりど)は明らかに意味が異なります。
躙戸は本来外付けで片開きで茶室にあるもののはず・・。
ちょっと和室の襖の作りとしては珍しいと思います。
高さはやや背中を屈めて低くする必要がある程度の高さです。
各部屋には
置いてあります。
こちらの宿は大正14年創業で創業当時の旧館部分は現在の建物西側、昭和の時代に何度か増築、改修を行い現在に至っていると教えていただきました。2階とつながる階段がいくつもあって迷路です。
建物本体、そののしつらえ、調度品ははっきりと古いです。
3階の部屋と廊下を仕切る欄間は松、鶴、カメ、富士山など、縁起が良いとされている物が彫り込まれています。
部屋には宮沢賢治さんの書が・・・(主はただの印刷ですとの言)ここに掛けられて数十年は経っていると思われます。
ちゃんと現代書体も一緒に掲示されています。
旧館側の玄関天井は、先々代が材木商をしていたので当時入手可能な最高材料を使ったと伝えられていて屋久杉の天井板となっています。
さて宵祭りの前に(宿泊したのは19日)風呂に入りましょう。
風呂は今も変わらず薪をくべて・・・・という事は無く、いつでも蛇口をひねればお湯がでます。
もちろん共同風呂です。
風呂の引き戸の上にはやはり美保の松原でしょうか?開業当時はまだ酒田市は鉄道が開業したばかりで静岡までは随分遠かったのでそのオマージュでしょうか?
主人 ここは昭和の時代に増築・・・・
一般に良い湯加減ですが、ネコ舌でネコからだの私にはやや熱めです。がいっぱいの湯船に鼻まで浸かり癒されます。
「おっこんな所にも粋なもの発見」
このライオンの口からお湯が出るのですね・・・・
主人「お湯は右の蛇口から・・・」
昔は出たようです。これはローマの風呂へのオマージュでしょうか?
価格.comでこんな物発見しました。
http://kakaku.com/chosatai/article.aspx?ct_id=1487
これでどこでもローマの気分です。
でもどうして蛇口って言うんでしょうか?
あーまた脱線してしまう・・・。
近代の水道が日本に入ってきたのは明治時代でその時はイギリスからだったようです。おそらく蒸気機関と一緒の時代でしょう。
その時はイギリスの水神のライオンが一般的だったようです。
ところがその後、日本の水神は竜だったのが蛇に変わり、機能だけを追い求めた結果、形状は今のような多機能混合栓になり、言葉だけが残ったと考えられているようです。
数行で書いてある割には参考文献が多くてちょっと割愛させていただきます。
参考にしたHPの方申し訳ありません。
さて古い建物の次は調度品を見てみましょう。
例えば玄関先にはガラス絵が掛けられています。
ガラス絵は
と説明も掲示されています。
さらに嵌め込み細工も調度品として廊下に掛けられています。
木象嵌(もくぞうがん)となっていますが、象は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味で、象嵌本来の意味は、一つの素材に異質の素材を嵌め込むと言う意味で金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌等があるそうです。これもおそらくここに掛けられて数十年の歴史があると思います。
また先々代は昭和天皇の近衛兵で、馬に跨る昭和天皇の写真や皇居の写真などが記念品として配られたようで、主人は「これは最近出てきたのでお客さんに見てもらったら喜んでもらえるかと・・・」という事で普通に机に置いてあります。
大変貴重な資料だと思いますのでご覧になる方は極丁寧に見ていただきたいです。
このようなボロ宿です。
ご飯はウマウマで肉魚汁デザートフルコース、朝もウマウマご飯お替わりで2泊で合計10杯食べてしまいました。
何しろ米が超ウマウマです。
建物、調度品は全てはっきりと古いですが、本間家などに伝わる酒田のひな人形などと同様に、当時、高価な調度品を買いそろえたことが伺えます。
港と共に繁栄を極めた酒田は鉄道が開設されるに従い、違った形になる必要が出てきましたが、商人が酒田に宿泊する時はこういった宿に宿泊したのだと思います。
最●屋旅館はその時代を感じることができる宿だと思います。
確か仕事は20日・・・・2泊したんですか?
だって本祭20日なんだもん・・・。
2泊目は新館?の四畳半です。
ボロ宿の名誉のためにあえて付け加えますが、ボロって書いてますけど文脈を見ていただければ分かっていただけると思いますがボロ=ダメって言うことじゃないです。
ここで言うボロってのは歴史を感じる事です。良い意味と受け取っていただきたいです。
何も不自由は感じませんでしたよ。トイレだってウォシュレットです。
あっ床はタイル貼りで何でもいちいち手が込んでいます。
洗面もホーローでもないしステンレスでもないです。タイル貼りです。
かえって維持管理大変ですよ。
そりゃ廊下の床だってギシギシ言います。だって古いんだもん。でも1枚が超長い板です。良い材料使ってます。90年ちゃんと建ってるのがすごいです。
トイレのスリッパ一つとってもいつもビシッと揃っています。
まぁそれが普通だろっておっしゃる方もいますが、じいさんとばあさん(失礼)の二人でやっている宿で精一杯のもてなしをしようっていう気持ちが重要って事ですよ。
これはどんな仕事でも一緒だと思いました。分かっているつもりでも改めて分かっていなかったって思いました。
末永く旅人の宿をしていただきたいと心から思いました。
最上屋旅館〒998-0044 山形県酒田市中町2丁目2−16
ということで出張ブログです。
申し訳ございません・・・。出張ブログです・・・。まじめなビジネスマンの方はここから下は全くお仕事に関係ないので・・・・
お忙しいお仕事の合間の休憩にどうぞ・・・
最近、仕事の事ちょっとしか書いていないでしょ
・・・・一般のビジネスマンが出張する際よく利用するのが「楽天トラベル」だったり「じゃらん」だったりの宿検索です。
私が酒田市に出かけた際は、今までは、スパガーデン経由の日和山公園駐車場・・・
それは宿泊って言いません。野宿です
・・・だったのですが、私以外の社員が酒田市へ表敬訪問した際に初めて若●旅館を利用して、「大変良かった」と言う評価でしたので私も早く到着することが可能な場合は同様に宿泊しました。
ところが前回は「酒田祭り」の日程でしたので「満室・・・・」でした。
で、楽天トラベル宿検索で初めて他の宿を・・・・
「●上●旅館・・・」ってのが市内中心部にありました。
楽天トラベルは食べログなんかと同様に利用者の評価が点数化されています。
私はまぁそう言うのは全く当てにしないし、評価もしない、という「参考のために見るだけ」だったのですが、やたらと高評価・・・。
まぁ高評価はそれほど興味をそそられなかったのですが、 「日本ボロ宿紀行2」 という本に掲載されているというのが気になりました。
これは「すぐ調べる課」としては調査しなければ・・・・。
で、行ってきました。
部屋は一番人気の3階の四畳半二間です。
主人の案内に従い、現代の階段幅の1/3で松本城天守閣の傾斜並の階段を登ると・・・・
荷物もって登れないですよね。
「えー登れませんとも、でもノープロブレム」
登ると部屋です。
二間続きですが、躙戸(にじりど)を思わせるちょっと低い襖で繫がっています。
でも、躙戸(にじりど)は明らかに意味が異なります。
躙戸は本来外付けで片開きで茶室にあるもののはず・・。
ちょっと和室の襖の作りとしては珍しいと思います。
高さはやや背中を屈めて低くする必要がある程度の高さです。
各部屋には
置いてあります。
こちらの宿は大正14年創業で創業当時の旧館部分は現在の建物西側、昭和の時代に何度か増築、改修を行い現在に至っていると教えていただきました。2階とつながる階段がいくつもあって迷路です。
建物本体、そののしつらえ、調度品ははっきりと古いです。
3階の部屋と廊下を仕切る欄間は松、鶴、カメ、富士山など、縁起が良いとされている物が彫り込まれています。
部屋には宮沢賢治さんの書が・・・(主はただの印刷ですとの言)ここに掛けられて数十年は経っていると思われます。
ちゃんと現代書体も一緒に掲示されています。
旧館側の玄関天井は、先々代が材木商をしていたので当時入手可能な最高材料を使ったと伝えられていて屋久杉の天井板となっています。
さて宵祭りの前に(宿泊したのは19日)風呂に入りましょう。
風呂は今も変わらず薪をくべて・・・・という事は無く、いつでも蛇口をひねればお湯がでます。
もちろん共同風呂です。
風呂の引き戸の上にはやはり美保の松原でしょうか?開業当時はまだ酒田市は鉄道が開業したばかりで静岡までは随分遠かったのでそのオマージュでしょうか?
主人 ここは昭和の時代に増築・・・・
一般に良い湯加減ですが、ネコ舌でネコからだの私にはやや熱めです。がいっぱいの湯船に鼻まで浸かり癒されます。
「おっこんな所にも粋なもの発見」
このライオンの口からお湯が出るのですね・・・・
主人「お湯は右の蛇口から・・・」
昔は出たようです。これはローマの風呂へのオマージュでしょうか?
価格.comでこんな物発見しました。
http://kakaku.com/chosatai/article.aspx?ct_id=1487
これでどこでもローマの気分です。
でもどうして蛇口って言うんでしょうか?
あーまた脱線してしまう・・・。
近代の水道が日本に入ってきたのは明治時代でその時はイギリスからだったようです。おそらく蒸気機関と一緒の時代でしょう。
その時はイギリスの水神のライオンが一般的だったようです。
ところがその後、日本の水神は竜だったのが蛇に変わり、機能だけを追い求めた結果、形状は今のような多機能混合栓になり、言葉だけが残ったと考えられているようです。
数行で書いてある割には参考文献が多くてちょっと割愛させていただきます。
参考にしたHPの方申し訳ありません。
さて古い建物の次は調度品を見てみましょう。
例えば玄関先にはガラス絵が掛けられています。
ガラス絵は
と説明も掲示されています。
さらに嵌め込み細工も調度品として廊下に掛けられています。
木象嵌(もくぞうがん)となっていますが、象は「かたどる」、嵌は「はめる」と言う意味で、象嵌本来の意味は、一つの素材に異質の素材を嵌め込むと言う意味で金工象嵌、木工象嵌、陶象嵌等があるそうです。これもおそらくここに掛けられて数十年の歴史があると思います。
また先々代は昭和天皇の近衛兵で、馬に跨る昭和天皇の写真や皇居の写真などが記念品として配られたようで、主人は「これは最近出てきたのでお客さんに見てもらったら喜んでもらえるかと・・・」という事で普通に机に置いてあります。
大変貴重な資料だと思いますのでご覧になる方は極丁寧に見ていただきたいです。
このようなボロ宿です。
ご飯はウマウマで肉魚汁デザートフルコース、朝もウマウマご飯お替わりで2泊で合計10杯食べてしまいました。
何しろ米が超ウマウマです。
建物、調度品は全てはっきりと古いですが、本間家などに伝わる酒田のひな人形などと同様に、当時、高価な調度品を買いそろえたことが伺えます。
港と共に繁栄を極めた酒田は鉄道が開設されるに従い、違った形になる必要が出てきましたが、商人が酒田に宿泊する時はこういった宿に宿泊したのだと思います。
最●屋旅館はその時代を感じることができる宿だと思います。
確か仕事は20日・・・・2泊したんですか?
だって本祭20日なんだもん・・・。
2泊目は新館?の四畳半です。
ボロ宿の名誉のためにあえて付け加えますが、ボロって書いてますけど文脈を見ていただければ分かっていただけると思いますがボロ=ダメって言うことじゃないです。
ここで言うボロってのは歴史を感じる事です。良い意味と受け取っていただきたいです。
何も不自由は感じませんでしたよ。トイレだってウォシュレットです。
あっ床はタイル貼りで何でもいちいち手が込んでいます。
洗面もホーローでもないしステンレスでもないです。タイル貼りです。
かえって維持管理大変ですよ。
そりゃ廊下の床だってギシギシ言います。だって古いんだもん。でも1枚が超長い板です。良い材料使ってます。90年ちゃんと建ってるのがすごいです。
トイレのスリッパ一つとってもいつもビシッと揃っています。
まぁそれが普通だろっておっしゃる方もいますが、じいさんとばあさん(失礼)の二人でやっている宿で精一杯のもてなしをしようっていう気持ちが重要って事ですよ。
これはどんな仕事でも一緒だと思いました。分かっているつもりでも改めて分かっていなかったって思いました。
末永く旅人の宿をしていただきたいと心から思いました。
最上屋旅館〒998-0044 山形県酒田市中町2丁目2−16
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